禁酒が続かない夫。それでも私が「どうぞ」と言える理由
禁酒は、1月で終了した。
正確には30日。
あと1日で「1カ月達成!」と堂々と言えたはずなのに、彼はその1日を待たなかった。
「まぁ、区切りってことで。」
出ました、“区切り”。
禁酒が続かない夫がよく使う、魔法のワード。
禁酒中の夫は、だいたい誇らしい
禁酒期間中の彼は、それはそれは誇らしげだった。
「俺、今回マジで違うから。」
「体が軽い気がする。」
「痩せたと思わない?」
来た、成果発表。
ベストを引っ張り、Tシャツをつまみ、ありとあらゆる布を証拠提出。
私は言う。
「うん、スッキリしたね。」
言わないだけで、頭の中は高速回転。
(昼に牛肉800g食べてたよね?)
(またBBQしたよね、大好きなソースで!)https://amzn.to/4aYEdT5
(飲み会のステーキ写真、あれ何?)
でも言わない。
なぜなら、男の人の“やる気スイッチ”は繊細だから。
ここで正論を投げると、二度と起動しない可能性がある。
「夫のダイエットが続かない」と検索したくなる夜もあるけれど、
私は学んだ。
正論は、正解でも正義でもない。

そして2月。禁酒はなかったことになる
禁酒は、静かに終了した。
その代わり始まったのが——
「懐かしの一枚」ブーム。
「あれ?このニットまだあったんだ!」
「このTシャツ久しぶり!」
クローゼットの奥から過去の自分を発掘。
どうやら彼の中では
“昔の服が着られる=痩せた”らしい。
いや、着られると似合うは違うけどね。
そこも言わない。
言わない技術だけが、年々上達していく。
夫は外へ広がり、私は家を整える
そして始まる次の波。
「ジム再開するわ。」
……いつ止まってた?
「友達とゴルフ会入っていい?」
私は言う。
「どうぞ。」
バイク、バンド、ゴルフ。
人生、青春期が長い。
「練習で家空けるけどいい?」
「週末朝から出るけどいい?」
私は言う。
「どうぞ。」
でもこれは、“なんでもいいよ”じゃない。
これはね、
止めるほど困ってない、が正解。
ワンオペがつらかった頃の私へ
子どもが小さい頃は違った。
週末ワンオペは修行だった。
抱っこしながらご飯。
トイレにも行けない。
昼寝しない。
イヤイヤ発動。
「いいよ」と言いながら、心のどこかに小さな棘があった。
あの頃は正直、
「夫が趣味ばかりでイライラする」気持ちもあった。
でも今は違う。
息子が育った。
会話ができる。
一緒に出かけられる。
笑い合える。
夫がいなくても、回る。
それは私が強くなったというより、
息子が大きくなったということ。
夫婦関係に必要なのは“信頼”より“余裕”
止めないのは、諦めじゃない。
信頼でもない。
余裕。
そして少しの達観。
正直に言うと、夫が家を空けても前ほど何も思わなくなった。
これって、ちょっと寂しい?
でもきっと違う。
家族の形が変わっただけ。
夫は外へ広がり、
私は家を整え、
息子はどんどん自立していく。
私は今、夫のやる気の波を真正面から受け止めなくなった。
波は波。
来て、去るもの。
大事なのは、海がなくならないこと。
禁酒が続かない夫へ、そして私たちへ
愛する旦那様。
禁酒も、ジムも、ゴルフも。
どうぞ。
ただね。
「継続は力なり」
これは責める言葉じゃない。
あなたへのエールであり、
私自身への戒めでもある。
禁酒が続かない夫を変えることはできない。
でも、受け止め方は選べる。
それが、今の私の夫婦関係のかたち。
